神秘的な巨大曼荼羅で世界観が変わるボロブドゥール【世界旅行記インドネシア編その2】

2022年1月6日友人と, 東南アジア, 海外2000年, アジア, インドネシア

オイラが、世界三大仏教遺跡と称されるボロブドゥール遺跡を見るためにジョグジャカルタを訪れたのは2000年4月。

ボロブドゥール遺跡、それは想像を超えた仏教的宇宙観を象徴する巨大曼荼羅に驚き。

さらには思わず近くにヒンドゥー教のプランバナン寺院群を見ることが出来ました。

ここでは、ボロブドゥール遺跡とプランバナン遺跡の魅力を紹介します。

この旅の魅力

ボロブドゥール遺跡は世界三大仏教遺跡と称される、インドネシア共和国ジャワ島中部ジョグジャカルタ北西約42kmに位置する大乗仏教の仏教遺跡。世界最大級の仏教寺院であり、1991年にユネスコ世界遺産に登録された。

また、ヒンドゥー教の遺跡プランバナンもジャワ建築の最高傑作として、同時に世界遺産に登録されている。

この世界三大仏教遺跡と、ジャワ建築最高傑作のヒンドゥー教遺跡を、同時に見ることができる贅沢な旅となる。

ボロブドゥール遺跡とは

ボロブドゥールはココ⇑

ボロブドゥール遺跡は、インドネシアジャワ島中部ジョグジャカルタ北西約42kmに位置する、世界三大仏教遺跡※①の一つと称される大乗仏教の石造遺跡。

世界最大級の仏教寺院「ボロブドゥール寺院遺跡群」として、1991年にユネスコの世界遺産に登録。遺跡総面積は1.5万㎡、現在の高さは33.5m。

歴史を遡れば、8世紀後半に農業・海洋貿易で繁栄したシャイレンドラ王国のダルマトゥンガ王の下で、780年頃から建造を始め792年頃に完成したという。

ボロブドゥールは、特殊な形状でストゥーパ(仏塔)※②72基の集合体として世界最大のストゥーパとなっている。

ストゥーパは3階建てとなっており、下段から32基、24基、16基、となっており、頂上にお釈迦様の遺骨が納めたというひときわ大きなストゥーパがあり、天を目指しています。

仏教に興味があろうがなかろうが、この1,200年以上も前の仏教的宇宙観を楽しめます。

※①
Q1.世界三大仏教遺跡とは、他はどこの遺跡?
A1.ミャンマーのバガン遺跡、カンボジアのアンコールワット遺跡、を言います。

※②
Q1.ストゥーパ(仏塔)とは?
A1.お釈迦様の遺骨や遺物などを納めた建造物。ボロブドゥールは、内部にも多数のストゥーパを有する特異な構造となっている。

遺跡を見るその前に

まず、遺跡に行く前に、せっかくだから南半球の海を見てみたいと海に寄ってみた。

驚くことに、インドネシアでは服を着た人たちでごった返していた。日本人からすると、なんとも不思議な光景。

ボロブドゥール遺跡

閑話休題。

さあ、ボロブドゥール遺跡を見に行きましょう。

ボロブドゥール遺跡は、ジョグジャカルタ市中心部から北西に約42km、意外と近い。

緑豊かな小径を歩いていくと、少し遠くにひときわ大きな仏塔らしきものが見えてきます。

遺跡は少し小高い丘にあるので、階段を登っていきます。

あと少し。

到着しました、人の身長と比べてみればこの遺跡の大きさがわかります。


階段状になっている壁面にはぎっしりレリーフ画があります。

また、吐水口は想像上の生き物で飾られています、日本だと龍ですよね。


いたるところに仏像があります。


階段を登っていくとストゥーパが見えてきました。

ここから、宇宙観の始まりです。こんな遺跡は見たことない、という幾何学的な不思議な仏教曼陀羅の世界。

お釈迦様の遺骨を納めているという頂上のストゥーパも見えてきました。

各々のストゥーパの中には仏像が凛々しく鎮座しています。

かつて見た仏像の中で最も凛々しく男前だと思う。


仏像が遠くを見つめて哀愁を漂わせています。

この仏像の見つめる方向には意味があるのでしょうが、確認し忘れました。

プランバナン寺院群とは

プランバナン寺院群は、ジョグジャカルタ市中心部から東に約20km。

832年にはボロブドゥール寺院を建設したシャインレンドラ朝の国王が死去。ジョグジャカルタ周辺で繁栄したヒンドゥー教は、古マタラム王国のサンジャヤ王朝※③が勃興し、バリトゥン王の時代に大仏教国の文化遺産に挑みプランバナン寺院群を建立して勢力を伸ばした。

プランバナンを中心にヒンドゥー教ロロ・ジョングラン等の大寺院を6、小祠堂を156造り、プランバナン文化圏を完成させた。

※③
Q1.王朝と王国の違いって何?
A1.王朝は、同じ王家の血筋が世襲で王位を継承して支配している領域のこと。
王国は、王の支配する国家であること。

プランバナン寺院群はココ⇑



なんて書いてあるかわかりませんが、スハルト元大統領の碑があります。

ヒンドゥー教の神「ガネーシャ」。「富の神様」に出会えて嬉しい。

こぼれ話

オイラは仏教三大遺跡を、バガン遺跡、アンコールワット、ボロブドゥール遺跡、の順に行ったが、三大遺跡を見る際、それぞれの遺跡の最盛期を考えて逆の順番で見ればよかったと後悔。

お勧め

インドネシアのジャワ島中部の古都ジョグジャカルタでは、約50kmの距離で8~9世紀に大乗仏教とヒンドゥー教が大規模に繁栄。

ヒンドゥー教プランバナン寺院群は、ボロブドゥールを建立した大乗仏教のシャインレンドラ王朝の王女とヒンドゥー教の古マタラム王国サンジャヤ王子が結婚した後のバリトゥン王の時代に建立しており、繁栄が大規模に移り変わるときに何が起きていたのか興味深い。

情報伝達が容易でなかった当時、大乗仏教とヒンドゥー教が同じような地域に同居することは難しいと思うが、歴史的事実。この大規模の遺跡を残すほどの思想を持った信者は、それほどまでに寛容であったとしか思えない。

この時代、ジャワ島で建立した経緯と労力と資金力等を考えると想像をはるかに超える。このように当時の大乗仏教とヒンドゥー教の世界遺産を両方見ることで想像と知識欲を満たすことが出来る非常に贅沢な旅となります。

遺跡と寺院群、観光程度であれば一日で両方見学することが出来ます。

ボロブドゥール遺跡とプランバナン寺院群、友人と、一人で、旅いこか。